023 1コ前の法則

一度あった事は忘れないものさ。思い出せないだけで。

海から陸へ

突然ですが皆さんは海から陸に上がった時の事を覚えていますか?
生命が海から陸に上がったのは、およそ4億年前。
デボン紀と呼ばれる時代です。

では、皆さんご自身が海から陸に上がったのは何年前でしょう?

男女が交わって1個の点、つまり受精卵が生まれます。
点には<線・面・立体>が折り畳まれていて、お母さんのお腹の中で解凍され展開していきます。
単細胞から多細胞へ。
魚類に進化し、両生類から哺乳類の形になります。
生命進化40億年を、たった10月10日という超絶スピードで展開します。
そして時が満ち海から陸に上がり、初めての肺呼吸で皆さんは「オギャー」と泣きました。
思い出しましたか?

『千と千尋の神隠し』の中にこのようなセリフがあります。
「一度あった事は忘れないものさ。思い出せないだけで。」
これはユバーバの双子の姉、ゼニーバのセリフです。

生理的早産

先ほどと似たような質問になってしまうのですが、皆さんはお母さんのお腹の海から陸に上がった「直後」の事を覚えていますか?
どのような状態だったでしょう?

きっと裸で、
「オギャー」と泣いていて、
自分の足で立って歩く事もできなくて、
弱々しい状態でしたよね?

馬やシカは生まれてすぐに立ち上がるのに比べ、人間は自力で生きて行かれないくらい無力な状態で生まれてきます。
人は生理的に早産で生まれてくる、という仮説をご存知でしょうか?
1年ほど早産で生まれてきていると言われています。
充分成長するには10月10日プラス1年要るようです。
しかしそうなるとお母さんが大変です。
頭が大きくなり過ぎて、産道を通れなくなってしまいます。

そこで、完成の1コ前の状態で産まれてくるのです。

原因を探るコツ

一度あった事は思い出せないだけで、忘れないものです。
私たちは無力だった時の事を忘れません。
その無力さを補う為に知識を蓄積し次世代に教育として授け、モノや製品・技術で無力さを補完してきました。
その結果私たち人間は、今では地球上の王者です。

だけど、どうでしょう?
便利な社会になりましたが、万能感は得られましたか?
「そんなもの感じられない」
「完全とは程遠い気がする」
もしそう思うのなら、原因はどこにあるのでしょう?

原因を探る時にコツがあるので、それをお教えします。

1コ前を考えてみるんです。

例えば皆さんは「毎朝5時に起きる!」と目標を設定したのに、なかなか達成できないとします。
その時は1コ前にフォーカスを当てます。
この場合は「何時に寝たのか?」というのが1コ前になります。
寝る時間をコントロールすれば、目標を達成できる確率が高まりそうな気がしませんか?
1コ前を制すれば習慣を制し、人生を制し、皆さんは自由自在です。

往復に時間がかからない場所

私たちを取り巻く社会や時代、自然環境を<立体>とした時、その立体が満足できない状況ならば<面>にフォーカスを当てる必要があります。
面に問題があるのなら更にその1コ前の<線>にフォーカスする必要があります。
<線>にも問題があるのならその1コ前の<点>、つまり”私”にフォーカスを当てます。
では、点<私>に問題がある場合は?
その1コ前は一体どこでしょうか?

そう。点の中です。

ここでもし「2本の線=お父さんとお母さん」と答えると罠にかかり、ループの世界に嵌まり込んでしまいます。
点と1コ前の距離は往復に時間がかからない場所にあるので、灯台下暗しで見えません。
普通は気付かず、見過ごしたまま人生が終わってしまいます。

この点と1コ前との関係性について、ぜひ考えてみてくださいね。

そろそろ閉店の時間なので、今日のお話しはこれでおしまいです。
眠って目が覚めたら新しい世界が待ってますよ。

ギャラリー沼の底 Océane

ギャラリー沼の底 Océane

ハラオチしながら世界をみる

1974年東京生まれ
ギャラリーアビアント アシスタント
家事代行piu-c(ピウシー)代表

祖父、伯父、父が舞台美術家であるが、自身は元バスケットボール選手。
物の見方と認識が専門。

選手引退後小学校教師を目指すが、情報量の多さと教育界の厳しい現実を知り断念。
情報を外側に求めると「知らない領域」が無限に広がってしまう事に気がつき、既に知っている情報をより深化させる道を模索するようになる。
長らくメンタルの引きこもり状態が続いたが、日本に住む2人の外国人との出会いと、コロナ禍による交流の断絶が契機となり、抽象的かつ感覚的なイメージを少しずつ言語化し発信するようになる。
情報分断の原因でありイメージ界最大の不一致でもある「有るイメージ」と「無いイメージ」を繋ぎ、イメージ世界のバリアフリーを目指している。

関連記事

RELATED POST

この記事へのコメントはありません。

PAGE TOP
MENU
お問合せ

(月 - 金 9:00 - 18:00)カスタマーサポート